大学入試が2020年から抜本的に変わると言われて久しいが、この実態についてセンター入試の責任ある立場にいた方を招いて勉強会を開催した。
話はそもそも試験とは何か、センター入試の知られざる実態、高校教育と大学教育の違いなど多岐にわたった。
ただ、やはり中心になったのは、さる5月16日に発表された「センター入試」に代わる「大学入学共通テスト(仮称)」についてだった。
この日の結論は、センター試験の名称は代わる、一部、記述式問題は導入される。ただし、試験の実態は何も変わらない、というものだった。
今、マスコミ報道を表面的に見ると、2020年から大学入試は記述式問題が導入され、記憶力だけでは対応できなくなる。
思考力・創造力などを駆使しないと解けない問題が中心になる。だから、小中段階から 勉強のやり方を変えなければならない………というニュアンスの記事を目にすることが多い。
ただし、この4~5年、伸栄学習会がこの問題について勉強してきた限りでは、実態は全く違うという結論に至っており、この日の勉強会もこれを裏付ける形になった。
もちろん、今の試験制度が好ましいとは考えていない。ただ、だからといって、現実の試験制度が変わるかどうか(変えられるかどうか)は別物。
むしろ、子どもたちにとっては、現実とは異なる机上の理想論を振りかざされる方がよほど迷惑ではないかと思う。
善し悪しは別にして、センター試験はなくならない。この事実をベースに、子どもたちには地に足のついた指導をしっかりやっていきたいと改めて考えた。
コメントを残す