子ども3人を連れて小林道夫の弾くバッハのゴールドベル変奏曲を聴きにいた。
1972年から毎年続いている年末恒例の演奏会。私もこのうち何度か聴きに出かけたことがある。
ただ、子どもたちとははじめて。いやがる息子と娘をムリヤリ引っ張っていった次第。
ゴールドベルグ変奏曲は最も好きな曲の1つ。この全曲をピアノ通してで弾くのが私の生涯の夢。30の変奏曲なる長大な作品のために、これをやれば、あれを忘れるという具合。とても、全曲を一度に弾くことができない。
この日の演奏はテンポもゆったり、とてもオーソドックスな演奏に聴こえた。多くのピアニストはテンポを速めたり、あるいは、妙な音を響かせたりして「個性」を出そうとする。それはそれで面白いが、やはり違和感がある。
小林道夫の演奏は安心して聴けた。久しぶりに聴くチェンバロの音色も美しかった。
子どもたちも私の下手なピアノを聞かされていたため、メロディなどはよく知っていたよう。ただ、チェンバロの音色は耳に馴染まず、終演後、3人とも、「なぁに、あのヘンな音」と散々だった。
子どもと私の感じ方が食い違うのはいつのこと。まぁ、いつかわかるときを待つとするか………
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