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 知り合いの塾長とお会いした。


 この日は、中学生の英語と数学の指導法について話が進んだ。教え方についてお互いに確認しあうという内容だったが、驚くべき発見があった。


 数学の文章問題の絵の書かせ方について。


 文章問題については、問題文の内容を絵や図表に落とし込んで、それらを使いながら式を作っていくという点では一致(こんなこと当たり前か)。


 そして、「文章を絵や図表に落とす」「絵や図表をもとに式を作る」「式の計算をして答えを導く」という3つの要素から成り立っているという認識も一致。


 さらには、この3つの要素のうち、一番子どもにとって難しい(従って指導の中心になる)のは、最初の要素、すなわち、「文章を絵や図表に落とす」という部分であるのも一致。


 ここまではよかったのだが、問題はその先。
 
 彼は、「図を書かせるとき、線を引かせてはいけない」と主張した。なぜなら、線を引くという行為は「自然ではないから」と言う。


  「エッ!」


 実は、私は、これまで、いわゆる「つるかめ算」のような連立方程式では、エクセルの表計算のようなイメージで、線を引いた表を書かせていた。


 長年、このやり方で指導してきたので、特に、違和感もなかった。


 でも、確かに、「自然ではない」と言われればその通りかもしれない。線はなければないで、すむ話。ならば、余計な「線」はない方が好ましい。


 いやぁ、これまで、まったく気がつかなかった。細かな話と言われればそれまで。しかし、「神は細部に宿る」と言われる。休み明けから、指導の仕方を変えようと思う。 

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