長女を連れて新橋演舞場で演劇を見た。
三島由紀夫原作の鹿鳴館。新派120周年の記念講演とのことで、この日は千秋楽。主演の水谷八重子などの舞台挨拶が最後にあった。
三島由紀夫といえば、市ヶ谷の自衛隊で衝撃的な自殺をした文学者。高校時代には彼の本をむさぼるように読み、その美しい文体に魅了された記憶がある。
鹿鳴館もその当時に読んだと思う。でも、改めて、今回読み返しはしなかった。もちろん、ストーリーは覚えていない。だから、舞台の展開をハラハラしつつ見守った。
三島の作品の多くは、最後にどんでん返しがある。この作品もそうで、「息子」が「父」に殺されるという思わぬ展開で終わった。
大学生の長女は、しきりに「三島由紀夫は頭がいい」と感心していた。推理小説のようなストーリーに魅入られたよう。ただ、彼女にとっては、三島は“歴史上”の人物。もちろん、作品なんかぜんぜん読んでいない。
ウチの子どもは本当に文学作品を読まない。もう、何年も前に、いわゆる文学全集なるものを書棚に置いた。でも本はそのまま。誰も手に取ろうとはしない。
まあ、今さら言っても仕方がない。機会があったら、また子どもを連れて劇を見に行くとしよう。
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