韓国の塾についての続き
韓国では1980年に「塾禁止令」が出て、塾通いが禁止された。このため、塾は一掃されてしまった。しかし、1990年ごろになると、ほとぼりが冷め、密かに塾に通う子どもが出てきた。
そして、2000年に「塾禁止令」は憲法違反となり、塾が復活した。
韓国は学歴信仰社会。子どもの学力向上には親は援助を惜しまない。その結果、親の年収の半額を子どもの塾代にあてるケースも珍しくないとのこと。
そういえば、先般訪問した塾の予定表には、朝7時から夜11時までびっしり時間割が書かれていた。昔、文部省は「過度の塾通いは好ましくない」と主張していたが、日本の塾通いなんて韓国とくらべたらカワイイものと思う。
ところが、李明博大統領になって、この5月に新政策が発表された。それによると、学校では夕方まで正規の授業が行われ、その後は同じ学校で夜9時まで塾の先生による授業が行われるそう。
秋から実施ということでまだ予断を許さないが、実施されれば塾の施設はいらなくなる。というより、塾の経営が成り立たなくなる。先生にとっては、仕事場が塾から学校に移るだけ。でも、塾の経営者は職を失う。
杉並区の和田中が「夜スペ」と称して塾を導入したが、韓国ではすべての学校でこれが大々的に行われることになる。
先日、訪問した韓国のある塾の校舎は、地下1階、地上6階建て。ホテルのような施設だった。しかも、築後まだ1年。この校舎、もし、政策が実現したらどうなってしまうのだろう。
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