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 夏期講習の最後に「授業」を行った。


 毎年、夏期講習の最後を「テストの受け方」という特別講習で締めくくることにしている。これは、テストの受け方次第で偏差値を10UPできることを実感してもらう講座だ。


 子どもたちはテストの受け方が下手だ。時計を持たない生徒もたくさんいるし、見直しをする生徒も少ない。そんなこんなで改善点はヤマほどある。これらを改善すると偏差値10UPが可能で、今年も受講者20数名の平均値はおよそ10になった。


 ところで、この講座では1時間強の「授業」を行っている。実施したテストの解説がその主な内容だが、実は、これは、私にとって年1回だけの特別イベントだ。


 当学習会では、ふだんはすべて「個別指導」で授業を進めている。だから、黒板を使った「授業」は一切行っていない。しかし、この特別講座は別。20数名の生徒を対象に黒板を使った「授業」を行う。


 恥ずかしながら、前日はとても緊張する。準備万端のはずだが、何か忘れ物がないか、説明下が上手くいくかどうかとても不安になる。ちょうど、入学試験前日の受験生のような気分。


 たった1時間強。しかし、年に1回だけ。今年も気合い120%で臨んだ。授業は(私の自己評価では)まずまずだったかと思う。


 ただ、動くのもしゃべるのも何をするのもイヤなくらい疲れた。授業後、イスにへたり込んだ。しばらく動くことができなかった。


 頭はボーッとして、体の筋肉1つ1つもギシギシいっているようだった。


 こんな私も、昔は、毎日「授業」を行っていた。夏期講習ともなれば、1日に12時間以上「授業」を行うことも珍しくなかった。もちろん「疲れ」はあった。ただ、これほどのものではなかった。


 「授業」は、私にとっては年1回のイベント。終わってみれば楽しいひとときだった。 

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