千葉県初の県立中高一貫校が、来春、県立千葉高校に設置されるが、この塾向けの説明会がはじめて開かれた。
当日の出席者は60~70名程度。会場の千葉県文化会館の収容人数は1800人。ガラガラという感じだった。多くの私学も塾向けの説明会を行っているが、これらと比較しても、出席者数は少ない方だと思う。
千葉県では市立(県立ではない)の公立中高一貫校が、一足早く、今春、市立稲毛で誕生する。すでに入試も終わり、平均倍率が20倍に達したそうだ。残念ながら、受験資格があるのは千葉市民のみ。浦安や市川市民は茅の外に置かれた状態になっていた。
そんなこともあり、当学習会の周辺では、公立中高一貫校の受験熱が取り立て高まっているとは感じられない。しかし、千葉市内の学習塾の塾長の話では、相当、受験熱が高まっているそうだ。やはり、受験が実際に行われてた地域と、そうではない地域の差は大きいのかも知れない。
説明の中身は、千葉中高一貫の目指す教育と入試の仕組みについてだった。入試の仕組みについては、特に新しい情報はなかったが、「記念受験を止めて欲しい」という訴えが印象に残った。
倍率が30倍以上に達すると、抽選をやらざるを得ないとのことで、これを避けたいというのが県教委の意向のようだ。「受験者をたくさん集めて、その中で少しでも優秀な子を選抜するつもりは全くない」という発言がそれを象徴していた。
もう1つ、これは少し驚いたのが、中学3年間で「先取り学習」はやらないということだ。そして、それに関連して、高1からは、高校からの入学者と混ぜたクラス編成をするとのことだ。
大学進学実績を上げるには、「先取り学習」が有効だ。多くの私立が、完全な中高一貫体制を取ろうとしている理由の1つもここにある。敢えて、千葉高校の中高一貫校がそうしないのは何か深い意味があるのだろうか。
東京都など全国に公立中高一貫校はたくさん誕生したが、トップ高校に併設される中高一貫校は千葉高がはじめて。今後とも、この動きは注視していきたいと思っている。
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