冬期講習恒例の「面接対策」が今日終わった。
中3受験生を対象に4日間かけて行うもので、質量ともにこれだけ徹底して行う塾は珍しいのではないかと思う。お辞儀の仕方から、入試で面接が行われる目的、それに、模擬面接など「面接」のすべて指導をした。
当学習会では、大学入試のAO・推薦対策を行っているが、今回の面接対策はミニチュア版ともいえる。面接試験では、スタート時の第一印象が大切といわれるが、ほとんどの子どもたちはお辞儀の仕方もよく知らない。それに、表情の大切さにも気付いていない。
これらは、単に試験に合格する目的だけではなく、人生のあらゆる場面で有効ではないかと思う。他人を思いやる心や、相手をより深く理解することにもつながる大切な心構えだ。しかし、この大切なことを、多くの子どもは体系的に学んでいないように思う。
面接では自分をアピールすること、場合によっては自分を売り込むことも必要だ。しかし、「私は高校3年間頑張ります!」といくら大声で主張しても、相手に理解されるとは限らない。多くの場合、主張すればするほど逆効果になる。
相手に自分を正しく理解してもらうことは難しい。そのためには、自分をキチンと見つめ直すことが必要だ。自分の過去を思いを起こすこと、そして、その過去を将来にどのように生かすかを考えることも必要だ。それらを踏まえ、なぜ、今、自分はこの高校を志望するのかを明確しなければ、試験官を説得することは難しい。
これらは、多くの子どもたちにとって、今まで経験したことのない思考の訓練となる。たかが、「面接対策」かもしないが、この思考訓練は、子どもにとって得難い経験として生き続けるのではないかと自負している。
そんなこんなで、子どもたちにとってつらい4日間だったようだ。それと同時に、私たち講師にとってもハードな、そして、新たな発見のあった4日間だった。
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