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 新国立劇場で『魔笛』を見た。最も好きなオペラの1つで、いつもながら、第2幕の夜の女王のアリア(復讐の炎は燃えて)と二重唱(パ、パ、パパゲーナ)に感動した。改めて、メロディメーカーとしてのモーツアルトの凄みを感じた。
 小林秀雄は「モーツアルトの美しいメロディは実は一息で終わるほど短い」と語っている。高校時代、まだ私がオペラに関心がなかったころ、彼の主張に心から同感していた。ただ、今は違うのではないかと感じている。確かに、器楽曲のモーツアルトはその通りだと思う。でも、オペラのモーツアルトはそうとは思えない。メロディはとても饒舌で、一息で終わるほど短いとは思えない。
 この日、中1の次男を連れて行った。相変わらず、彼はオペラ、というか芸術には関心がないようだ。案の定、序曲が終わったときにはもう熟睡状態。まだまだ、彼には「修行」が必要だ。いつになったら音楽の美しさに気づくのかどうかわからないが、次回も無理やり引っ張っていこう。

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