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2024.11.30

【放課後等デイサービス スタッフ】漢字が苦手な理由

「漢字を書くのがどうしても嫌だ」
「漢字がどうしても覚えられない」
「書くのがとてもゆっくり」

どうしてなんだろうと、この類いの漢字のつまずきは悩みの種でした。『みんなでつなぐ読み書き支援プログラム』という本にそのヒントが書いてありました。以下簡単にまとめてみています。

書字が完了するまでには、以下の流れがあるそうです
1エンコーディング(音の聴覚イメージを、文字という視覚イメージに変換すること)
2書字運動を想起する
3書字運動を出力する

文字を頭にイメージし
書字運動の手順を思い浮かべ
その通りに動かす
・・・といった感じでしょうか。

また、3の書字運動はさらに以下の3つの力に分けて考えることができるそうです
A【なぞり書きが出来る力】
 すなわち運筆をコントロールする力。体の動きを感知、調整する「固有受容覚」が大きく関係。
B【模写する力】
 文字を細かく分解してとらえたり、それを再統合したりする力。また、線と線の幅を知覚する力。
C【想起による書字】
 視覚情報の記憶、聴覚情報の記憶、運動による記憶を統合して効率よく想起する力

観察できる現象と考えられるその原因
・鉛筆が止まっている時間が長い場合→エンコーディングに課題が?
・なぞりができない→筋肉や骨の位置の調整を行う固有受容覚か、触覚の発達にトラブル?
・模写したときバランスがおかしい→空間の知覚のトラブル
・想起が苦手→運動や視覚などの感覚の統合が未発達な結果、文字イメージが定着しない

鉛筆がとまっているのか、なぞりができないのか、覚えるのが苦手なのか・・・どの部分が苦手かによって、見立てをつくることができるかもしれません。

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