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2006年6月号……『読解力』 塾長/青沼 隆

当学習会では読解力向上の一環として「速聴」と「速読」のトレーニングを行っています。読解力向上は塾や学校にとって、最も“悩ましい”問題の1つです。本が読めない(読んでもおもしろさを感じない)、文章を正しく理解できない、読むのがおっくう………と感じている子どもたちはたくさんいます。しかし、これらの子どもたちに対して、適切な手だてを講じることはとても難しい事がらだったからです。

よく、読解力は「国語」の授業を受ければ何とかなると思われています。しかし、その半分はその通りですが、その半分は間違いです。
なぜなら、「読解力」と一口に言っても内容は2つあるからです。

★1つは、吸収した文章を“正確に理解する”能力、
★もう1つは、正確云々の前に“文章そのものを吸収する”能力です。

前者は、「国語」の得意とするところです。例えば、文章全体の論旨はどうなっているか、あるいは、文章中の「それ」は何を指すか、などがこれに当たります。吸収した文章を正確にするという面では、国語の授業はたしかに有効です。

ただし、文章を読んでもどうもピンと来ない、読んでもおもしろさを感じない、あるいは、文章が頭の中で映像化できない………という子どももたくさんいます。今の子どもは映像に囲まれて育っています。ですから、このようなケースはますます増えています。このように、文章の吸収段階でつまづいている子どもには通常の「国語」は無力です。なぜなら、国語の授業は、すでに“文章が吸収できていること”が前提に組み立てられているからです。

実は、文章の吸収力を高めるには、「読み聞かせ」が一番効果的です。なぜなら、読み聞かせは、子どもの頭に「映像」を描き出すからです。例えば、「昔々、おじいさんが山に芝刈りに行きました………」という文章について、これを聞いている子どもは、頭の中に、腰の曲がったおじいさんの姿、山の情景、それに山道から見た木々の姿などを自然に描き出します。

ただし、読み聞かせには1つ難点があります。それは「スピード」です。文字を声に出して読むと、どうしてもスピードが落ちてしまいます。

「速聴」はこの難点を解決したものです。「速聴」は朗読した音声を通常の2倍から4倍(中には6倍以上の子どももいる)で聞き取っていきます。高速の読み聞かせにより、映像化とスピードの両方を身につけることができます。

また、「速聴」と平行して「速読」を行えば、読書スピードはもっと飛躍的にアップします。一生懸命勉強しているのに成績が上がらない、あるいは、大人の場合、なかなか資格試験に合格しないというケースがあります。これは読書スピードに問題がある場合がよくあります。

試験は「知識がある」だけでは合格しません。仮に知識が十分にあっても、試験中に考える時間や答案をチェックする時間がなければ、さまざまな「ミス」を誘発します。考える時間やチェックする時間を確保するためには、問題を読む時間を短縮するしか方法はありません。「速読」は問題を読む時間を大幅に短縮します。ですから、「速読」は最も効果的な試験対策と言えます。

これまで、当学習会では、子どもから大人までさまざまな方に「速聴」や「速読」のトレーニングを行ってきました。しかし、実は、この恩恵に最も浴したのは私自身ではないかと思っています。トレーニングによって、読書スピードが革命的にアップしました。今では、新書などは30分からせいぜい1時間でラクに読めるようになりました。

電車で外出するときは、必ず、本を2冊以上持って行きます。一度に10冊以上の本を買っても、少しも気が重くなくなりました。ありがたいことだとしみじみと感じています。

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