2001年6月号……『英単語18時間タイムトライアル』 塾長/青沼 隆
春期講習の4月2日3日の両日、2日間連続して英単語を集中して取り組む「18時間タイムトライアルコース」を開講しました。昨年の夏期講習に続いて2度目の企画でしたが、今回は、新中学1年生をはじめとして非受験学年の生徒が大勢参加しました。切迫感の乏しいこれらの生徒が、長丁場に耐えられるかどうか、当初はいろいろ心配しました。
しかし、終わってみれば何のことやら、出席者全員、一人も落伍することなく18時間を“完走”しました。しかも、私語や立ち歩きなどもほとんなく、ふだんの授業以上の集中が見られました。悪い予想をしていた私たちにとって、正直なところこれは驚きでした。この2日間は、BGMと「カチカチ」というタイプの音しか聞こえず、ある種の異様な静寂が教室を支配していました。
単語の進み具合は個人差がかなり出ました。当初の目標を達成できた人、半分しか達成できなかった人などさまざまでした。やはり、日頃から暗記することに慣れている人や英語の得意な人はたくさん覚えることができました。毎日の勉強の習慣や積み重ねがいかに大切かを思い知らされた人も多かったと思います。ただ、覚えた量もさることながら、2日間にわたって集中を持続できたという“実績”が、今回の最大の収穫だと思います。
ただ、問題はこれからです。有名な心理学の『エビングハウスの忘却曲線』と呼ばれるものがあります。これによると、記憶した事がらは時間とともに忘れ去られ、1週間後には覚えたものの18%しか頭に残っていないとされています。恐らく多くの人にとって、いったんは頭に入った単語も今となってはかなり忘れてしまっていることと思います。忘却に打ち勝つには「反復」しかありません。忘れかけたことを何度か覚え直すうちに、記憶は永久保管されるようになります。
4月からは、すでにご案内の通り「漢字・英単語オプショナルコース」を開講します。2日間の努力を具体的な成果にするために、是非、受講をご検討下さい。