2012年9月号……『三者面談』 塾長/青沼 隆
10月下旬から11月上旬にかけて、公立中学では中3生を対象にした三者面談が行われます。
二者面談や三者面談はこれまでも何度か行われてきたと思いますが、この三者面談は高校進学に向けて特別な意味を持つ面談です。ただ、長年感じてきましたのは、ほとんどの保護者の方が、特別という認識をお持ちでなく、「丸腰」で三者面談に臨んでしまっていることです。
この三者面談の意味合いを理解いただくためには、高校入試制度の概略を知っていただくことが必要です。
高校入試制度は複雑で、私立と公立では入試のルールが異なります。ザックリ言えば、公立高校の入試は落ちる可能性がありますが、私立高校は受験すれば、よほどのことのない限り落ちません。つまり、私立高校の場合は、願書さえ出せば合格できますが、それ以前の入試を受ける資格を得られるかどうかが勝負の分かれ目となります。
公立高校の受験は自由にできます。しかし、私立高校は違います。中学校の推薦が必要だからです。この推薦を得るためにはいくつかの条件をクリアしなければなりません。中3の学校の成績がポイントの1つですが、もう1つ大切なのが三者面談での意思表示です。
つまり、私立の志望校は三者面談までに決めておかなければならないということです。ほとんどの保護者や生徒は、まだ先のことと感じてのんびり構えています。確かに、県立高校の志望校の選定はまだ先です。ただ、私立は違います。
多くの方は現時点では、第一志望を県立高校と考えているのではないかと思います。従って、どうしても私立は二の次になりがちです。ですから、どんな高校があるのかピンと来ない方も多いかと思います。しかし、私立の志望校決定は、夏休みが終わったこの時期、待ったなしの段階に来ています。
伸栄学習会では、例年、保護者対象の「三者面談セミナー」を開いています。今年も9月17日(月・祝)に予定しています。中3受験生の保護者におかれては、是非、万障お繰り合わせのうえご参加ください。