2008年9月号……『ノートの取り方』 塾長/青沼 隆
伸栄学習会では入会者全員に対して、「勉強のやり方」を指導しています。入会して最初の授業では「ノートの取り方」、2回目の授業では「問題演習の進め方」のオリエンテーションを行っています。勉強は何をどう理解するかという中身も大切ですが、どのように進めるかという形式も同様に大切と考えるからです。
算数や英語の知識や解き方は、学校でも塾でもどこでも教えています。ただ、算数や英語を学ぶためのノートの取り方や問題集の使い方などは、案外教えていません。その結果、これらの使い方は子どもたちの自己流に任され、非合理的な使われ方が横行することになります。
ノートや問題集の使い方など、勉強のやり方を伝えるのはかんたんです。正しい使い方を教師が言葉にすればすむからです。しかし、伝えたからといって、子どもがそのやり方を理解して、実行するとは限りません。頭で理解したからといって、体がその通りに動くとは限らないからです。この場合も同じです。大半の子どもは、授業でオリエンテーションしただけでは、ノートや問題集を正しく使うようにはなりません。相変わらず、自己流の使い方を続けます。
ここからが、教師の本当の出番です。何度も同じことをくり返し注意します。子どもと粘り強くやりとりする中で、少しずつ改善していきます。ノートの取り方のように、「習慣化」されたことの改善には特効薬はありません。部屋の片付けとかテレビ漬けの改善などもそうだと思いますが、1回や2回注意しただけで、大人の思うようになる可能性はまずないと思います。
ところで、伸栄学習会では、ここ3ヶ月くらい「ノート」に重点を置いて指導してきました。講師全員が共通の認識を持って、毎時間、細かなことも含めて注意してきました。その結果、日付や問題番号の記入、レイアウト、文字の大きさなど、以前と比較すると大幅な改善があったのではないかと自負しております。
お時間がありましたら、是非、お子さまのノートをご覧になって下さい。
単に文字がキレイになったというだけではなく、復習しやすく知識の体系化がしやすいノート作りになっているのがご理解いただけるのではないかと思います。ただ、このテーマにはこれで良しという終わりがありません。引き続き、厳しく指導していきたいと考えております。