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バランスと学習効果

人間はバランスが崩れると無意識にそれに対抗しようとします。雨で床が少しすべると、多くの人がハッとして体勢を戻そうとします。転ぶほどすべっているわけでもないのに、非常に慌てた経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

直立歩行で重い頭部を高い位置に保つ人間にとって、それほどバランスを崩すことには抵抗があるのです。柔道や合気道なども、人間のこの習性を利用した投げの技術がたくさんあります。

いわゆる行儀の悪いとされるバランスの崩れた姿勢で椅子に座っていると、体は無意識にそのバランスの悪さに抵抗しようとします。これが子どもの学習にとても悪い影響を与えます。

「行儀が悪いけれど成績のいい子どももいるぞ」という人もいますが、それは問題の本質ではありません。姿勢と学力とは無関係だと言うのは、「知的な作業」を体と切り離して考える現代人の癖です。

前回、アクション算数・英語に関して、「足で答える」ことが大事だというお話をしました。この理由は実は数多くあるのですが、そのうちのひとつがこの問題と関わっています。

体を正しく動かすことと学習との関連について、大事なこととして注目していきたいと考えております。

 

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